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白雪姫にくちづけを
第23章 翔平×梨々子*
*** *** ***
『遅いね、2人とも。』
芽衣が花火を手にコテージを振り返る。
キッチンに居たはずの2人の姿が見えないことに、芽衣は異変を感じた。
『どうしたんだろ?ちょっと見てこよっか?』
そう言う芽衣の腕を掴み、カズヤは急いで引き止める。
『待て待て待て!
梨々子は…あれだ!なんかハラ痛いって言ってた!』
『えぇ?本当?!なら薬とか…』
『だぁー!だから、翔平さんが部屋まで連れてったんじゃないのか?薬とかもさ、任せとけばいいよ!』
『…それもそっか。お邪魔虫だよね。』
苦し紛れのカズヤの説得に、何とか応じた芽衣に胸を撫で下ろす。
(ったく、どいつもこいつも…///)
気を利かせたカズヤの唯一の救いは、手持ち花火がまだ大量に残っていること。
(こんだけありゃ、まだ時間稼げるな…
って。
何でおれがここまでしなきゃいけないんだよ…)
『あずさちゃんも浩巳くんと消えちゃったし…それぞれお楽しみ中なのかな?』
(…?!
どこまで分かってて言ってんだ、芽衣は…?)
『どーせ隠れてチューでもしてるんだよ。』
(…中学生レベルか…)