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白雪姫にくちづけを
第24章 カラダの悩み
夏休みも終わり、季節は秋めき…
街路樹の紅葉も見事な全盛期を迎えた頃──
彼女達は、他大学の前に居た。
『ひゃー終わったぁぁ!』
『なかなか難しかったね?』
『全然手応えなかった…』
梨々子、芽衣、あずさの3人は試験会場から出ると、口々に漏らした。
本日は資格試験当日。
夏休みに取組んだ特別講習の成果も、三者三様の模様だ。
『これからどうする?折角だから、お茶いかない?』
試験の出来よりも開放感に満ちている梨々子は、2人に意気揚々と話す。
『いいね。行こ行こ!』
あまり振るわなかった あずさは、気分を切替えようと明るく応えた。
『あたしはごめん、これから用あるんだ。サークルの買出し。』
芽衣は時計を見ながら『じゃぁまた明日。』と手を振って歩いて行った。
『日曜なのにサークルの用か、大変だね。』
『たまには2人でお茶もいいじゃん!あずさ、行こ。』
手近なカフェに入ると、横並びのソファ席に通された。
間仕切りこそないが、店内は広々としていて、隣の席とも離れているので、ちょっとしたプライベート空間が味わえる。
『お待たせいたしました。』
運ばれてきた美味しそうなパンケーキとドリンクに、彼女達のテンションは上がる。