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白雪姫にくちづけを
第24章 カラダの悩み
あずさは胸が痛かった。
浩巳は強引な時はあるけれど、必ずあずさの身体を労わってくれる。
痛いのを我慢して行為を続けるのは、絶対に辛いはずだ。
あずさは梨々子の肩を抱く。
『りっちゃん…』
『だけど…翔平は、気づいちゃったんだ。初めてソコ触った時に、痛いの?って…』
『ううんって言っても、翔平には隠せなかった。無理しちゃダメだよって…』
『やさしいね。』
浩巳の優しさを思い出しながら、梨々子を大切にする翔平に感謝の気持ちがでてきた。
『それから…色々試してくれたの。
下着の上から軽くなら大丈夫…とか、発見はあったんだけど。
でも、やっぱり直接、指だと、ダメでさ。
…あずさは全然、痛くはないの?』
『うん…電気が走るみたいにピリピリするけど、痛いと思ったことはないと思う。』
『そっかぁ。…ありがと。こんな話してくれて。』
『あ、ううん。気にしないで。』
『やっぱり、体質なんだよね。仕方ないのかな…』
梨々子は俯いて息をはく。
『でもりっちゃん、翔平さんとは相変わらず上手くいってるんでしょ?きっと翔平さんはりっちゃんを大事に想ってくれてるから…大丈夫だよ。』
あずさが翔平に会ったのは、あの夏の日だけ。
けれども、一日2人の様子を見ただけで、翔平の梨々子へ対する愛情はしっかりと感じ取れた。
おそらく、彼なら梨々子の悩みも真摯に受け止め、あたたかく包みこんでくれそうな、そんな気がしたのだ。
『うん、そうだね…悩んでもしょーがないっ!』
梨々子は顔をあげて手を前に出し『んー!』と伸びをした。
『あずさは何かないの、悩み?体のことじゃなくてもさ。この際だから、何か話してくれたら嬉しい!』
少しスッキリしたような梨々子の声は明るさを取り戻している。
『あ、あたし…実はね…//』
あずさは、自分も抱えていた小さな悩みを、打ち明けた。