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第3章 花火大会の夜は切なくて

　
　躯から力が抜けて。くたりとした華子の中心から己自身を引きぬけば、クポリと白の白濁が後を負うように孔から流れ落ちて、陽輔の征服欲が満たされると同時に襲ってきた罪悪感。
　
　少し行きすぎた過ぎた行為―――それは陽輔も自覚している。
　
　華子が弱いところを重点的に責め、その躯をトロトロにして。華子が何も考えられないように、自分を求めることしか頭にないように仕向けたのは、華子に対するお仕置きというよりは、自分の心に巣食う不安への裏返しだった。
　
　欲を満たして。
　少し冷静になった今は、その行為自体が、華子に対する自分の独占欲だと言うことがわかるけれど。



でも――。



「誰と会ってたんだ？」
「！」
　

　
　華子に対し、悪かったと言う気持ちが募る一方で、その髪の乱れがどうしても気になってしまう。
　躯は誰にも触れられた気配は無い。でも…修司に会ってたんじゃないのか、華子。…今、華子の心はどこにある？