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第3章 花火大会の夜は切なくて

―――華子、それは反則だ。
　

　羞じらいながらの口にした華子からのその言葉に、一度は収まった分身が再び熱を持ち鎌首をもたげはじめた。
　俺の全てを……まるごと受け入れようとしている。そんな姿をみせられたら、もう、―――――とめられないだろ。
　
　
　優しくしたい――――。そう思った。
　

　さっきは華子の意思を確かめることもしないまま、その激情のままに華子に自分を刻みつけるように抱いた陽輔。
　それさえも受け入れ、ギュッとその柔らかな膨らみを押し付けるようにしてしがみついて来た華子。　
　
　今度はちゃんとベットで愛し合いたい。
　そう思い場所を寝室へと移動して、躯に絡み付く浴衣を脱ぎすてた。
　
　
「本当にいいのか」
「うん」
　
　
　今度は華子の意志を確かめた陽輔は、華子のその唇に自分の唇を重ねると、舌を差し入れ絡め合わせる。

　
「んん……ぁ」

　
　華子の甘く、柔らかい唇。その熱の感触が気持ち良い。歯列の裏をなぞるそのキスに、華子の躰から力が抜けていく。支え切れずに滑り落ちるその躰を受け止めながら、陽輔は更にキスを深めていった。