この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あたかも普通の恋愛小説
第3章 にゃんにゃん禁止令


「真壁…郎太さん」


やっと聞けた名前を呟いてみる。胸キュン。今までわからなかった名前を知ってしまった。


「軽蔑しますか、私のこと」

「――軽蔑?」


私、真壁さんに恋したい。でも報われない恋ならしたくない。


「あの日。私がナンパされていた日。友達に、……その、男のひとと軽々しくしちゃ駄目って……禁止をされたんです。それを聞かれていたらしくて、あのひとも……私を……ビッチって」


こんなこと赤裸々に語ったら、きっとドン引きだよね。だって彼は草食男子だもの。ビッチなんてきっと引く。

何でこんなこといきなり暴露しちゃったんだろう。早くも後悔。私が涙ぐんで黙ってしまったからしばらく沈黙が流れた。


「でも」


沈黙を先に破ったのは彼。


「昨日のことはそれとは関係ないし。それに仮に君が今までそうだったとしても、それは一概に君だけのせいじゃなくて、――そうさせてきた男側の問題でもあるよね」

「????」


ちんぷんかんぷんな私の困惑を表情から読み取ったのか、もう一度噛み砕いて彼なりに説明してくれた。


「つまり。男女問題は男と女が揃って初めて問題になる。どちらか片方だけに原因や責任があるとは思わない。君は可愛いからそういう男がたくさん寄ってくるんだろうし……あー、だからえーと。」


せっかく噛み砕いてくれた説明も難しくて私にはよくわからない。


「だから、俺は軽蔑とかしてない」


軽蔑してない。こんな私に、ドン引きしてない。


「ほんと?」

「例えばもっと違うタイプの男と出逢えば、君だって――」


言いかけた言葉をフェイドアウトさせて、真壁さんは立ち上がる。ベッドのスプリングがまた軋んだ。


/211ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ