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あたかも普通の恋愛小説
第4章 恋花・火花
私が目を覚ましたとき、井藤くんは隣で静かな寝息をたてていた。でも私を抱き締めていてくれて何だか安心してまた眠れた。
変なひと。もしかしたら優しいひとなのかな。今まで私が知らなかったタイプの……真壁さんともまた違う。
だとしたら、私。井藤くんと一緒にいたら、これまでと違う、もっと幸せな女になれるのかな。
***
「ふあ、っ」
眠っていたら不意に体が疼いて目を覚ました。すぐ目の前に頬杖をついて微笑んでる井藤くんの顔があって、一瞬ここがどこかわからなかった。
「おはよう、お姫様?」
「ぁあんっ」
理解が追い付くより先にいやらしい声が出てしまって私は咄嗟に自分の口をおさえた。さっきから私の両胸を片手で刺激して時折グリグリと乳首にねじ込んで来る。
「……っ井藤、く……?」
まだ目が覚めきってない頭で私は記憶を手繰る、確か井藤くんに誘われるままホテルに来たんだっけ。
そのままキスをされるとますます体が疼いて、息があがってしまう。胸も舌もとろけそうで、気持ちがいい。
(そういえば私、昨日、井藤くんに……)
イカされてしまったのを思い出し、全身が熱くなった。