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あたかも普通の恋愛小説
第6章 駆け引き、誤算、泡沫の恋
あれ。もしかしてこの流れはまさか。私の乳首に真壁さんが軟膏を塗るというまさかのイベントフラグがまさかまさか?ありえないよね?それはまさかだし。
えええ?頭のネジがすっかりおかしい。私はとっくにおかしい。
ぜんぶ井藤くんのせい。あんなこというから。
真っ赤な顔をして俯く私を連れて真壁さんが向かったのは大学。え。大学?
たまたまこの駅が真壁さんたちが通う大学のある駅で、っていうのは知らなかったんだけど。
「あの」
「研究室なら今日はもう誰も来ないから。多分薬箱もあるし」
おどおどしっぱなしの私。ここの学生でもない私が入っていいのかしら、とか。そわそわ。
でも真壁さんが普段何をしてるとか知れるチャンスでもあるわけで、ワクワクもしちゃう。