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大地の恋
第4章 再会
「何ですか?」
「…………」
人を呼んでおきながら副担任は言葉を止めた。
「…用がないなら行きますけど」
「あ、いや……ちょっと頼まれてくれないかな」
「………」
親のおつかいの次は真優の旦那のおつかいかよ。
やってらんねー、と断ろうと口を開くと副担任が先に言う。
「そこの公園で今、子供を見てもらってるんだけど…ちょっと急用ができてしまってね。…これを届けてもらえないかな」
そして差し出されたのは小さなパーカー。
「風邪引くと困るから」
「………」
そんな風に言われたら断るわけにいかないじゃないか。
……帰り道なわけだし。
副担任からパーカーを受け取り公園に向かう。
悠月はおじさんかおばさんと遊んでいるのだろうか。
何も考えずに向かった先の公園に一歩入るとそこに見えたのは……
「真優……」
ベンチに座り悠月を見ている真優がいた。
その傍らにはベビーカー。
真優はベビーカーの中の子をあやしつつ悠月と何かを話している。
「………」
副担任…
本当にアンタは嫌なヤツだな。
俺の心はやっとあの日から動き始めたばかりだというのに……
そうは思いながら足は自然と真優に向かう。
俺の気配に気づいた真優は子供を見ながら疑いもなしに声を掛ける。
「早かった…ね…」
そして振り向いて俺を見上げた。
「大地……」
「…久しぶり」
うん…と真優はわずかに頷き呆然としている。
「これ…お前の旦那から」
パーカーを真優に渡すと真優はそれを受け取り戸惑いながらありがとうと礼を言う。
「早く着せねーと風邪引くんじゃねーの」
「う、うん…」
真優が悠月を呼んでTシャツの上からパーカーを羽織らせた。
「悠月も久しぶりだな」
「………」
「やっぱ覚えてねーか」
苦笑いしてしゃがみ悠月の頭を撫でる。
「…どうして?」
「えっ」
「どうして大地がゆづのこと…」
「……春頃にこいつの面倒見たことがあったから…旦那に聞いてねーの?」
「うん…聞いてない」
アイツ、真優に言えなかったんだろうな。
驚く真優を見て思う。
「…………」
人を呼んでおきながら副担任は言葉を止めた。
「…用がないなら行きますけど」
「あ、いや……ちょっと頼まれてくれないかな」
「………」
親のおつかいの次は真優の旦那のおつかいかよ。
やってらんねー、と断ろうと口を開くと副担任が先に言う。
「そこの公園で今、子供を見てもらってるんだけど…ちょっと急用ができてしまってね。…これを届けてもらえないかな」
そして差し出されたのは小さなパーカー。
「風邪引くと困るから」
「………」
そんな風に言われたら断るわけにいかないじゃないか。
……帰り道なわけだし。
副担任からパーカーを受け取り公園に向かう。
悠月はおじさんかおばさんと遊んでいるのだろうか。
何も考えずに向かった先の公園に一歩入るとそこに見えたのは……
「真優……」
ベンチに座り悠月を見ている真優がいた。
その傍らにはベビーカー。
真優はベビーカーの中の子をあやしつつ悠月と何かを話している。
「………」
副担任…
本当にアンタは嫌なヤツだな。
俺の心はやっとあの日から動き始めたばかりだというのに……
そうは思いながら足は自然と真優に向かう。
俺の気配に気づいた真優は子供を見ながら疑いもなしに声を掛ける。
「早かった…ね…」
そして振り向いて俺を見上げた。
「大地……」
「…久しぶり」
うん…と真優はわずかに頷き呆然としている。
「これ…お前の旦那から」
パーカーを真優に渡すと真優はそれを受け取り戸惑いながらありがとうと礼を言う。
「早く着せねーと風邪引くんじゃねーの」
「う、うん…」
真優が悠月を呼んでTシャツの上からパーカーを羽織らせた。
「悠月も久しぶりだな」
「………」
「やっぱ覚えてねーか」
苦笑いしてしゃがみ悠月の頭を撫でる。
「…どうして?」
「えっ」
「どうして大地がゆづのこと…」
「……春頃にこいつの面倒見たことがあったから…旦那に聞いてねーの?」
「うん…聞いてない」
アイツ、真優に言えなかったんだろうな。
驚く真優を見て思う。