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第10章 斉藤太一さんですか？

翌朝





さ、そろそろ
店をあけようか



今日も
いい天気で
暑くなりそうだ



かすみと
出会ったのも

こんな
暑い季節だったな・・



と

店のドアの
鍵を開けて
僕は
空を見上げた





「あ・・あのぉ・・・」




ん？


空を見上げていると

どこからか
可愛らしい
女の子の声が聞こえた



迷子・・・かな？



僕は
そんな風に思い

声のする方向に
顔を向けると



そこには



小さなバックと
紙を手にした
女の子が立っていた




「なんですか？」




僕は
しゃがんで

その女の子と
目線を合わせ




目尻を下げた




その子は
少し緊張しているみたいで

目をパチパチさせて
僕を見つめた




「迷ったの・・・かな？」




「あの・・・・」




「なんだい？」







「ここは・・・


斉藤クリーニングさんですか？」