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斉藤太一です
第13章 再会と約束


閉店の時間になって


僕は
ドアに鍵をかけ

カーテンを閉めた





かすみからの
電話はない




また

ひとつ溜息をもらして
エプロンを
外した





今朝

店を開けた時は





あんなに

かすみに会いたくて



あんなに

どうしようもなく
会いたくて




あんなに

体中に血が
かけめぐっていたのに








会ってしまったら




こんなにも


落ち込むなんて

思ってもいなかったよ









僕は




君を救いたいなんて

助けたいなんて
言いながら





君が

好きで好きで
仕方なくて



どうしようもなく



君に会いたかったんだ









手を

握ることさえできず






まともに

話しをすることも



できず








電話も・・鳴らない








僕は

まるで




かすみに

フラれでもしたような
錯覚に陥り




肩を落とした


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