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斉藤太一です
第14章 変わらない僕・変わらない君
それから少し
なんでもない
会話をした
かすみの勤めている
弁当屋は
偶然にも
僕と同じ木曜日が
定休日で
日曜日は
隔週で仕事をしているそうだ
木曜日以外の平日
しずくは
かすみの仕事が終わるまで
学童保育というのに
預かってもらい
土曜と日曜の
仕事の間は
おばぁちゃんに
預かってもらうらしい
おばぁちゃんは
駅の近くに
住んでいるらしく
おばぁちゃんと言っても
それは
しずくの
おばぁちゃんではなくて…
かすみの
おばぁちゃんだそうだ
あの頃から
家に
帰りたくない
かすみは
おばぁちゃんの所に
泊まったり
していたらしく
今だに
両親とは
疎遠になっている
らしかった
しずくを
産んだ時の
かすみの
苦労が
目に浮かぶようで
僕は
たまらなくなったけど
かすみは
7年の間に
強くなったのか
吹っ切れたのか
淡々と
時々笑みを浮かべながら
色んなことを
話した
強がっている
だけかも
しれないけど。