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第16章 知らないままの方が良かった。

甘いモノが好きなのを知って、意外だと思った。

似合わないけど、年上のあの人がなんだか可愛く思えた。

ホテルの部屋に連れて行かれた時、表情も雰囲気も怖かったのに、体中に落とされたキスや、愛撫の手が優しくて、私は彼がわからなくなった。

納涼祭りの夜、優しく笑ってくれていたのに、私は不安になった。

もう、あの時には出て行くことを決めていたのだろうか。

あんなに胸がざわついて落ち着かなかったのは、初めてだった。