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Deep Emotion
第8章 春の夜道
少し遠回りして改札を通ると、すぐに電車が来た。人がぞろぞろと降りてくる。

この駅が上りの終点であるため、車内は空席だらけだ。10分後には折り返して下り方面へ発車する。

乗るのは2駅分だけだけど、人もまばらだったので私は7人掛けのシートの端に座った。

お酒を飲んだせいか、座ってすぐに私は眠ってしまっていた。



「澪」



「…?」

自分の名前を呼ぶ声がして、うっすらと目を開ける。

電車が揺れている。

いつのまにか発車したんだ。寝過ごしてないかな。

まだはっきりしない頭で顔を上げると、正面には、陽くんが立っていた。

「!」
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