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隠匿の令嬢
第10章 真夜中の逃亡と──
一糸纏わぬ姿になっても、レオは全身くまなく指と舌で愛していく。
首筋や鎖骨は痛いほど吸い上げられ、鬱血の痕を労るように舐められ。
グミのような弾力がある蕾は親指の腹で押し込められ、くりくりと捏ね回された。
「あ、やぁ……ぁん」
「こうされるのは嫌いか?」
散々快感に馴らしてきたのはレオであるのに。
アリエッタがこうして否定的な喘ぎを洩らすとレオは訊いてくる。
アリエッタはふるふると首を振り、やめないでと訴える。
「ちゃんと口にしてくれ。でないと解らない」
解らないなんて嘘だ。レオはアリエッタよりも彼女のどこが感じて、どうすればより官能を高められるか知っているのだから。
レオはつぅっと指でアリエッタの唇をなぞる。
「ほら、この口で言えるだろ? 悦〈イ〉いなら悦いと言ってくれ」
少しだけ切なそうに眼を細めるレオ。どうやら意地悪をされているわけではないらしい。
アリエッタは逡巡したのち、今夜限りならば素直になろうと決め。
「い……悦いです。気持ちいいの……」
「では続けていいな?」
「は、い。やめないで……」
アリエッタの声は弱々しかったけれど声に出して想いを伝えれば、レオは応えてくれた。
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