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隠匿の令嬢
第10章 真夜中の逃亡と──



 胸元で赤い舌を這わせるレオが視線だけで「もっとして欲しいか」と伝えてくる。アリエッタの喉がこくんと上下し、躊躇いがちに頷いた。


 途端、尖るそこを咥えられる。


「あっ、は……あぁ」


 腰が浮き、悦楽の涙が滲む。


 熱い口腔で食まれた頂がこりこりと転がされ、指でも挟まれ、細やかな刺激に悶える。


 下肢の疼きも増し、太股を擦り合わせた。


 するとレオの手が太股をなぞり上げる。しかし敏感な花弁の手前でぴたりと止まる。


「こっちも触っていいか?」


「あの……はい。ど、うぞ?」


 今からなにをされるか解ると安心はするが、訊かれるのは恥ずかしい。それでも生真面目に答えるアリエッタにレオが優しく笑いかけるから、彼から視線を外せないでいた。


 3本の指で撫でるだけの行為をされる。


 乳房の頂はレオの唾液で濡れ、くっきりと色や形を浮かび上がらせ、下肢は蜜で濡れて絹のドレスがぬるぬると滑っていた。


 脱がされ肌を晒すよりも一層恥ずかしい格好で。


 ようやく脱がされた頃には全身が薄い桃色に染まっていた。





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