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隠匿の令嬢
第10章 真夜中の逃亡と──


「なにが嫌なんだ? アリエッタの中は気持ち良さそうに俺に絡みついてるのに?」


「そんな……あ、だって……大きいの……恐い……んっ」


 ついさっき2本の指を経験したばかり。そして今度は更に大きなものが入り込んでいる。身体に大穴が空いてしまったのではと不安にもなる。


「大きいのが嫌なのか?」


 意外そうに訊かれ、アリエッタはこくこくと頷く。


 レオが口許に僅かな笑みを浮かべる。


「すまんな。こればっかりは俺にもどうしようもない」


「そう、なの?」


「そうだ。それに俺がこうなってるのは、アリエッタのせいでもあるんだぞ」


「私……なにかした? ごめんなさい……どうしましょう」


 レオの肉棒を思い出すと、痛々しいほど腫れ上がっていた。蹴ったりした覚えはないが、知らずとなにかしでかしたのではと本気で狼狽えていれば。


「はは!」


 レオが場違いな笑いを上げる。


 しかし本当に場違いだったのはアリエッタの思考のほうであった。







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