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隠匿の令嬢
第21章 その世界、色鮮やかに



「アリエッタ? 痛いのか?」


 涙に気付いたレオが頬に流れる雫を拭い、一方では髪を宥めるように撫でる。


 アリエッタは泣き濡れる瞳に笑みを浮かべ、首を振る。


「違うの……。嬉しくて、幸せで」


「俺もだ。キミが好きすぎてずっとこうしていたくなる」


「私も好きよ。あなたが好き」


 言えずにいた言葉が堰をきって溢れてくる。抑えきれない気持ちを彼にもっと伝えたいのに、啄むキスが深まり、それに応えることで伝える。


 そしてゆっくりと始まる律動に、彼の雄芯に絡みついて身体も応える。


「アリエッタ……。あまり俺を煽るな。手加減してやれなくなる」


 煽っているつもりはないのだが、独りでに蠢く媚壁が彼を昂らせてしまっているようだ。


 彼の口淫と指淫でずくずくに蕩けた蜜洞はもうレオの剛直に馴染み、アリエッタも火照る身体を持て余していた。


「しなくていいの……。もっといっぱいあなたを感じたいから」






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