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隠匿の令嬢
第22章 エピローグ
すべてをほどき終えたレオはアリエッタのドレスの胸元に指をかける。
「でも、まあ。喧嘩の前にまずは初夜だな」
締め付けがなくなったドレスから、ふるんとまろむ乳房が弾んだ。
「も、もう……!」
せっかくしみじみと噛み締めていたのにとまたも文句を言おうとすれば、唇が塞がれた。
その情熱的な口付けに文句は紡げなくなり。
そのうち文句などどこかに飛んでいき、アリエッタはレオの首に腕を絡め、甘美なひとときに身を任せたのだった。
──数年後。
レオナルド・アッシュブランは退位した父に替わりラインハルト王国の国王となる。
その唯一の妃であるアリエッタ・アッシュブランも立后した。
長くその名すら名乗ることが赦されず、隠されてきた彼女は、国王と並び立ち多くの民から愛される王妃となったのだった。
§end§