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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第5章 情熱とは熱しやすく冷めやすい
「大目さん!久しぶり!」
「おー!元気してんのか?」
筋金入りっぽい風貌だけど、とても優しい人。
私がー・・こんなに余裕の有る暮らしをできているのはこの人と出会えたからだろう。
「座れ。座れ。酒は?」
「今日はいい。烏龍茶で。」
「なんだ。ー・・仕事どうだ?」
「めっちゃ順調よ。場所も決まってパソコンも25台入荷完了。あとは実際に事業を進めるだけやね。」
「そっか、おまえに任せてよかったよ。
ここまでスムーズに進んでくれるとはな。」
「はは、スムーズ・・かな?結構、その間に色々遊ばせてもらったけど」
「遊びも仕事の内だよ。」
「とりあえず、どうする?礼金として幾らか渡そうか?」
「ううん。いいよ。こっちが軌道にのったら、私は月々幾らかもらえる訳やしね。」
「おまえらしいな。その考え。」
「ドウモ。」
事業計画書と領収書を渡した。そこからは・・ホステスさん達と馬鹿騒ぎ。根っからの関西人の大目さんの話に、私含め女性人は、本気で目に涙を溜めながら笑っていた。
景気が悪いと言われてる中でも、この店は連日大繁盛。どの席に座っている人も、みんなそれなりの人達ばっかりだった。
そして、一番奥の席をふと見るー・・。
「え?」
「どうかしたか?」
「ううん。何でもない。」
ーー・・あれって蓮と響だよね?
「あー、お姉さんも好きなんですか?」
「何が?」
「蓮くんと、響さん。」
やっぱり。
「ううん。顔は知ってるけどね。」
「そうなんですねー。最近よく来てくれるんですよ。私的には、光くんに来てほしかったけど。」
柳沢・・かぁ。
あいつは今これないだろう。
「そうだね。」
と適当に話を合わせて、なるべく彼達を見ないようにした。