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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第6章 ホワイトとブラック
「あんた・・・今どこにいんの?」
「買い物!外ー・・出てるー・・っ!!」
「はぁーあのさ「柳沢、ちょっと待ってね」
消音と書いてある画面をタップして、深呼吸をする。
「ハンソン!ダメ、怒るわよ」
「ごめんよ、君が光と話すのが気に食わないんだよ」
「大人気ないこと言わないで、ほら。手離して」
「ごめんね、もういいわよ」
「隣の奴に変われよ。ハンソンだろ?」
「違うわよ。一人で買い物してるって」
「ありえねー。買い物なのに、何でそんなに周りが静かなんだよ。
第一あんた昨日もハンソンとヤってただろ。」
「へ・・?」
「いいから、ほら。」
何で、そのこと知ってるんだろう?
前みたいにカマかけられただけ?
頭の中に沢山のハテナマークが浮かぶ。
私は、ハンソンに目で合図をしてから携帯を渡した。
「もしもし?」
柳沢の声は聞こえない。
でもハンソンとの会話だから、英語だろう。
スピーカーにしてくれたら聞こえるのになぁと思いながら
彼が買ってくれた携帯灰皿をあけて、煙草を吸う。
窓をあけるけど、ハンソンは特に煙のこととか気にしてない様だった。
隠れて吸ってるだけで
チームメイトの中には喫煙者が居るのかもねーー・・。
「なに?光、正気か!?」
「ーー・・そんな事言っても、この僕が許すと思うか?彼女のことは出来る範囲で守る。昨日の夜、そう決めたんだ」
「だけどー・・・それは・・・っ!!」
私のことだろう。ハンソンの顔に、みるみる内に怒りがこみあがってくるのが伺える。
「お前・・・・。」
「好きにしろ!僕は彼女との関係を変えるつもりはない!」
売り言葉に買い言葉。そんなワードが頭の中に出てきた。
「どうしたのよ、そんなに怒って。」
「小百合、君の好きな人は僕だね?」
「何いってるの。」
「僕が聞いてるんだ」
「--・・そうよ。貴方だけよ」
「それならいい。行こう、ホテルまで送っていくよ。」