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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第10章 嫉妬心は愛情の塊
腰砕きが起こりそうになるのを我慢して何とか自宅マンションまで運転出来た。震えてー・・痛みでまともに立てない自分が正直うざったい。
私はスーツケースを取り出す気力も持ち合わせていない・・。しぶしぶ、そんな状況を受け止めて、柳沢に電話をかけた。
「あぁ?」
たった二日間しか離れていないのにー・・。
すごく懐かしい気分になる。
「帰ってきたの」
「はぁ?何いってんの。」
辺りがやけに静かな様に思えた。紫音は寝たのかな?
「紫音は?」
「さっき寝た所。ぐずって大変だった。
ーー・・つーか、何?鍵忘れたのかよ?」
「ちがうの。ーー・・。」
「あーキモチワリー。何だよ!」
「駐車場まで迎えにきて。
私もう無理やわ。一人で立たれへんー・・。」
「はぁー?何言ってんだよ。どうせ会えなかった時間を取り戻すみたいに猿同然でヤりまくった結果だろ?」
「ーー・・。」
よく言えるわね。
あなたがーー・・ふざけてか何だか知らないけど
私の内腿にキスマークつけたのがことの発端なのよ。
「聞いてんのか?甘えんな「もういい!あんたには一生頼まへんわ!この、優しさも恩も義理人情も無い男め!」
久しぶりに頭の血管が切れそうな怒り方をした。
柳沢とであってから、自己主張をよくする様になったなぁ。いいことなんだけどー・・前の、冷静沈着な私の方が好きだっかもしれない。
苛々しながらタバコに火をつけた。
そしてーー・・思い出すハンソンとのことーー・・。