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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第10章 嫉妬心は愛情の塊
ーーー・・ゴクッゴクッゴクッ!!!
真っ暗な寝室に、喉を潤す音がハッキリと聞こえる。
「ハンソンとラブラブしたの本当かって・・」
「んな訳ないでしょう!遊ばれただけだわ。
あいつがふざけて付けたキスマークのせいで・・」
あれが無ければ絶対に貴重な時間を楽しめていた。
そうなれば、今、こんな辛い思いもしていないハズだ。私の心がハンソン一色に染まっている時なら、柳沢に女が居ようが、居まいが気にもならない。
よって、こんなにテンションが下がる事もない。
「あぁ、もう嫌になっちゃう!
いっその事紫音連れて家出しようかな」
涎でギトギトの紫音のほっぺをさわりながら、そんな事を呟いた。
この子が私の中で、かえがえの無い存在になってるのは間違いない。
じゃあーー・・柳沢はどうなんだろう?
私のこころの中で、
柳沢光っていう罪な男は
どの立ち位置に居るんだろうかーー・・?
きっと、一時間や二時間考えただけでは答えなんて出ない。
そんな事は百も承知しながらも、
私はもう一度、冷たいお茶を飲み干してから
ベッドに横になって目を瞑った。
明日、起きたら
今まで通りの私になってますようにーー・・
と月の光にお願いをしながらーー・・。