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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第11章 魔法の検査薬
「で、私思ったの。」
「うん。」
「もうそれなら、毎日の売り上げを私の方に振り込んでもらおうかなって。そりゃ金庫に保管してたら取られるのも仕方ないじゃない?」
「まぁな。」
「だけど、
いままで口座とか使ってなかったからさ。
毎晩、何百万もの売り上げが振り込まれてたら
国税とか動き出すのが目に見えてるしさー」
「うん。」
「そこが難しいのよね~。
何の大金だ?!って言われても、一応法には触れないから言える事は言えるんだけど・・足元見られて税金かなり持ってかれるのわかるし。」
「そうだな。」
うーうーと騒ぎながら遊んでいる紫音を右目に、柳沢に仕事の事を相談している私。
詳しい事は知らないだろうけど、この月日の中で私が彼の事を少しずつ理解している様に彼も私の事を理解してくれてるのだろう。なにも言わずに聞いてくれていた。
「本当に難しい問題だわ。」
「顧問弁護士とかつけといたら?
後々楽じゃねぇの?」
「そうね~。それもありかも。」
グレーやブラック専門の弁護士ー・・。うぅ、高いわよ。絶対に。
「ま、統括の事を信用しすぎるのも良くないわな。
人間、大金目の前にしたら
色々な気持ちに駈られるモノだよ」
「本当に。」
「はぁ。せっかくなんだし忘れろよ。
家かえったら嫌でも考えなきゃなんないんだろ?
じゃあいまの内に楽しめるだけ楽しんどけ」
「だよねー。」
「紫音~。パパと一緒にお風呂はいろっか」
「うー!」
「露天風呂はじめてだもんなぁ」
「まぁんまぁ!!」
「ん?」
「あー!うー!まぁんまぁあ!」
「ママ・・?私の事?」
「いや、違う。俺あんたの事ママって呼ばないもん。」
「そっか。じゃあ何だろう?」
「ご飯かな?」
「ないない。パーキングエリアでミルク飲んだし」
「ーー・・入るか?風呂」
「えぇ?!一緒に・・?!」
「あぁ。って何、そんな驚いてんの。
別に見た事あるんだし良いじゃん。」
「いや、外明るいし・・」
「気にしねぇよ。早く脱げ。
もう決めた。三人で風呂入る」
で・・でたぁ~。こいつの頑固なところ・・。