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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第11章 魔法の検査薬
「愛してる。」
「ーー・・。」
「返事はすぐに求めない。
イギリス戦に勝ったら結婚してくれ。正式に。」
「ま、また?!」
「賭けで始まった様な恋なんだ。
もう一度賭けで始まらせるのも有りだろ」
「そうだけどーー・・」
「幸せじゃなかったか?この期間。」
「ううん!それは、ない!」
「ならいいじゃん。
俺ならお前を、今以上幸せにできるよ。」
「負けたらー・・?」
「そこは男だからな。
お前の好きな様にすればいい。
ホームシッターの手配とかは俺が手伝ってやる。」
「そっかー・・。好きな様にー・・。」
「いい話だろ?たまには、してみろよ。
人生を懸けるほどの大きな博打。」
「そうねーー・・、」
四ヶ月前の試合で、私は彼に人生を大きく変えられた。でも、確かに幸せに溢れた日々だったーー・・。
今回も、そうなるのかな?
「ふふ、何か変よね。私達」
「ぶっ飛んでなきゃ、いくら短期間とは云え俺の嫁なんて勤まんねぇよ」
「そりゃそうだ。あ、それよりさ。」
「ん?」
雑に投げられたティッシュで、涙と鼻水を拭きながら彼に疑問を投げ掛ける。
「私が倒れた時、蓮達居たんだけどー・・」
「あぁ。遥からいきなり連絡もらったんだよ。
小百合覚えてる?
今ドルガバで会ったけど、いきなり倒れて
この病院に搬送されたぞ。
ってなーー・・。俺はまだ何も言ってないけど、気付いたのかもしれねぇ。あいつの事だし。」
「あり得るーー・・わね。」
「だろう?
まぁ、一応礼言っとけ。
あいつら、この病院にまで来てくれたみたいだから。
響もずっと紫音の面倒見てたみたいだし。」
「そうなの?」
「あぁ。仕事があるらしいから
俺とは入れ違いで出ていったって看護師さんが言ってた」
「悪い事しちゃったかなーー・・」
「良いよ。あいつらもたまには人の役に立たねぇと。」
「はは!何様よ。」
「俺様だ、ばーか」