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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第16章 決戦の舞台
「「ロ・シ・ア~!!」」
軽快な声がモスクワ空港に鳴り響いた。私とシャキーラと紫音の声。約半年前、プレミアムリーグが終了した。ハンソンのアーセと、決勝戦で戦ったブエノス。ーー・・結果は2-0の快勝。
ブエノスが、またしても二年連続でプレミアムリーグの優勝トロフィーを手にすることとなったのだ。
日本代表の親善試合でもそう。光は、ノリにのっている。もう何点決めてるんだろう、今シーズンだけで。
24歳になった彼の勢いは、誰も止めることができなかった。三年連続で最優秀賞を貰っていることからも想像が出来る。
誰もが、彼のワールドカップでの活躍を期待している中、迎えた7月12日。
日本が属する"悪魔のグループ"の初戦が行われるのだ。相手は、ブラジルー・・。さぁ、勝てるか?勝てないか?
二歳の誕生日を迎えて、二ヶ月経つ紫音と、十ヶ月経つ千代菊。仲の良い兄弟だ。紫音も、自分の意見を主張しだしてきている千代菊がかわいくて仕方ないのだろう。
シャキーラの彼氏のマセラにプライベートジェットを用意してもらい、私達四人で、今年のワールドカップ開催地、此処・ロシアに来た。
ハンソンとも久しぶりにディナーの予定をしている。何だかんだで、スカイプをしたり、日本に遊びにきたりと千代菊の成長を見守っている第二の父だ。
自分に似ているのが、とても可愛くてしょうがないとでも言う様に、可愛らしい洋服や帽子、イギリスで人気の子供用おもちゃなどを度々プレゼントしてくれる。
だけどー・・紫音へのプレゼントも忘れていない。
男の子の服や、紫音が好きそうなオモチャを一緒の数沿えてくれる。そういったところにハンソンの性格の良さが現れるんだよね。