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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第2章 可愛いと五月蝿いは紙一重

「はぁ。ーー・・彼が運転してくれるみたいなんで、後ろどうぞ。」

そっけなく返事をして、少し長い煙草を消す。

芸能人ってのはこんなもんだ。
すごい華やかで、関われない世界の人間とみんな思っているだろうけど、実際は全然そんな事なんてない。

一人に信用されれば、その友達ー・・そして、友達の友達。という様に知らない間に輪は広がっていく。酒豪ならなおさら言えてる方程式だろう。


「え?!なんでこいつら居んの?!」

「ん~俺がこの子に無理言った。」
「信じらんねぇ・・さぁも断ってよ。」

断ろうとしたわよ!
ただでさえ、一人で居るのが好きなのに。
とてつもなく疲れてるのに。


「ゴメンネ。」

「何で小百合ちゃんが謝るの?俺が謝らなきゃ駄目なのに。蓮くんごめんね~」

「遥に謝られても心が感じられない」


「はは!よく言うよ。ーー・・で、どこいく?」
「焼肉でいい?個室の。」

「俺はいいよ。光は?」
「任せる。」


「さぁは?」
「わたしも何でもいい。」


「じゃあ、弥生で決定だな。」


渋い歌が車内に流れる。
柳沢さんは、三人が喫煙者なのに居心地悪くないのだろうか?

煙草を吸っている気配がないだけに、そんな事が気になった。



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