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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第4章 類は友を呼ぶ


ーー青い空に白い雲。

道路の脇には深い緑色の木々が沢山立ち並んでいた。少し湿気が消えて、気持ちの良い風が吹いている。

季節は、秋少し前ー・・。

そんな素晴らしい季節に、
素晴らしい町を歩いている私。

車を運転せずに歩くなんていつぶりだろう?
ヒールがアスファルトに響き、独特の音が耳に残る。

そして、それと同時にスーツケースの耳に触る音も聞こえる。持ち主?勿論、私だ。

忙しい月末を、なんとか死ぬ気で乗り越え、この一週間は悠々自適に暮らしていた。


そんな時に届いた一本の電話。

海外の大親友からだった。シャキーラ・・、スペイン出身のブロンド美人ってやつだった。身長はさほど高くはないけれどアジア人とは骨格が違うため、決して華奢ではない。


「シャキーラ!久しぶり!」

「ヘイ!最近どう?」


「結構元気よ。決済時も過ぎたし、
新しい仕事も順調だから割りとゆっくりしてるわ。」


「そうなの。私、会社で少し長めの夏休みをもらうの。今回はボーイフレンドも居ないし、お金も余裕があるから久しぶりにイギリス行かない?」

「いいわね!是非!」



ーー・・なんていう用件。

この軽さは外国人特有だ。
しかもシャキーラは根っからのスペイン人。

本音と建前ー・・は日本人と同じ位存在している割りに
段取り・用意は一切しない。

その場の気持ちと財布と相談をして
本当にいきなり、私に予定をいれてくる。


そんなこんなで、とんとん拍子に事は進み、正式な旅行日時と宿泊数・ホテルなどが決まった。

シャキーラは商社で働いているため、基本的には転勤族だ。今はタイにいるらしい。

日本と近いが、現地集合になった。



そして、今はー・・9時10分。

50分の飛行機に乗る予定だ。
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