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ふしだらで曖昧
第2章 無知な思考

懐かしい夢を見た。
まだ、私が幼かった頃の夢。
ママが私の為に、家族の為に
一生懸命、働いてくれていた頃。
貧しかった。
オンボロの家だった。
だけど、幸せだった。
今は違う。
今も幸せだけど、あの頃の方が幸せ。
ママと二人きりの生活。
もう、二度と戻る事はない。
ママはこの世に居ない。
新しいパパと出逢って、パパと一緒にお兄ちゃんが来て、家族が増えた。
ママは少しだけ、ゆっくり出来る時間が出来た。
ママと一緒に居れる時間が増えた。
私はそれだけで嬉しかった。
なのに、なんて残酷なんだろう。
ママは病気になっていた。
無理が祟ったんだって、もう治らないんだって。
パパとお兄ちゃんは、私をいっぱい、可愛がってくれた。
ママも最期まで、私を抱きしめてくれた。
「ごめんね、一人にして…
パパとお兄ちゃんの言う事を
ちゃんと聞くのよ?
ママは天国でちゃーんと、
見てるんだからね」
ママの最期の言葉。
涙が溢れて止まらなかった。
ママも泣いていた。
けど、笑っていた。
ママは幸せだった?
私、邪魔じゃなかった?
なんで、ママが死んじゃうの?
ママは病院のベッドの上で、私を抱き寄せて頭を撫でた。そして、力尽きた。
「マリア、だいすきよ」
まだ、私が幼かった頃の夢。
ママが私の為に、家族の為に
一生懸命、働いてくれていた頃。
貧しかった。
オンボロの家だった。
だけど、幸せだった。
今は違う。
今も幸せだけど、あの頃の方が幸せ。
ママと二人きりの生活。
もう、二度と戻る事はない。
ママはこの世に居ない。
新しいパパと出逢って、パパと一緒にお兄ちゃんが来て、家族が増えた。
ママは少しだけ、ゆっくり出来る時間が出来た。
ママと一緒に居れる時間が増えた。
私はそれだけで嬉しかった。
なのに、なんて残酷なんだろう。
ママは病気になっていた。
無理が祟ったんだって、もう治らないんだって。
パパとお兄ちゃんは、私をいっぱい、可愛がってくれた。
ママも最期まで、私を抱きしめてくれた。
「ごめんね、一人にして…
パパとお兄ちゃんの言う事を
ちゃんと聞くのよ?
ママは天国でちゃーんと、
見てるんだからね」
ママの最期の言葉。
涙が溢れて止まらなかった。
ママも泣いていた。
けど、笑っていた。
ママは幸せだった?
私、邪魔じゃなかった?
なんで、ママが死んじゃうの?
ママは病院のベッドの上で、私を抱き寄せて頭を撫でた。そして、力尽きた。
「マリア、だいすきよ」

