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ふしだらで曖昧
第3章 淡い願い
ママと二人だけの生活の時は、パパや兄弟が欲しいと想った事は良くあった。

他のお友達には、パパも兄弟も居る。
なのに、なんで私には居ないんだろう。


一度だけ、その事をママに聞いた事があった。

ママは悲しそうな瞳で、
ごめんね、としか言わなかった。


それ以来、ママにその事を聞いた事はない。


それから数年して、ママは新しいパパだと言って、今のパパを連れて来た。
まだその時は、時々にしか逢えなかったけど、いっぱい遊んでくれた。

家の中でも外でも、パパは色んな遊び方を知っていた。


それから数ヶ月後に、パパはお兄ちゃんを連れて来た。
お兄ちゃんは随分と、年が上の様だった。

最初は怖かったけど、お兄ちゃんは私に勉強を教えてくれた。
お兄ちゃんから習うと、びっくりするくらい、成績が伸びたんだ。


それからは、お兄ちゃんとも遊ぶ様になった。
お兄ちゃんはパパと違って、少し違う遊びだった。

頭を使う様なカードを使ったゲームだったり、駒を使うものだったり。
色んなゲームを知った。


新しく出来たパパとお兄ちゃん。
みんなが帰った後の話をママに言うと、ママは嬉しそうに笑ってくれた。


私にも家族が増えたんだ。
パパとママとお兄ちゃん。

他のお友達と一緒になった。
ただ、それだけが嬉しかった。
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