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第6章 柿谷さん

よーし、最後のお仕事頑張ろう。

黒タイツにセーラー服。

どんなプレイが好みかな、と次に会う彼氏を想像した。
もう空も明るい。

終わる頃には出勤のサラリーマンたちが電車を賑わす。

また今日が始まっていく。
昼夜逆転の生活にもそろそろ慣れてきた。


入室前に顔を見ずに金額を渡すというお客様は稀であるが初めてでもない。

痴漢か強姦か、そのような類のシチュエーションが好きか、
恥ずかしがり屋で話したあとではエッチな雰囲気に持っていけないので
そうする方もいるようだ。

実際、デリのお金の渡し方には何通りかある。

先に振り込みやカード決済により入金が済んでいる、
男性スタッフが一緒にいってお金をもらってから女の子と対面。

女の子が自分の財布で清算をしたあとに
事務所で清算。

あとはうちのようなやり方。

たぶん一般的なのがうちのやり方だろう。
私は自分の財布をお仕事に持って行ったことはない。

次の方は少しどきどきするなあ・・と期待をしながら、事務所を出た。