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第3章 真相と偽装

「おい。麦茶っ麦茶もねーのかよ。じゃコーラで我慢してやる」

パニックに陥っている彼女は、頭の中で先程の流れを思い返していた

かなり早いスピードで玄関の扉をあけ、それも自分が入れる最小限で尚且つ素早く扉を締め鍵を掛けたはずなのに

ぐるぐると頭を巡る一連の動作

隙なんて与えたつもりは微塵もなかった

「化け物か幽霊？・・きっとそーよ・・」

「おい本当に失礼な女だな。客に飲み物くらい出せよ。人を化け物扱いしやがって・・」

「・・・帰ってよ～・・お願いだから。あっ！かっ・・家族が帰ってきちゃう！うんうん！お父さん！お父さん帰ってくるよ！本当直ぐに！ね？だから帰って！」

「くっくくく。ぷっ。おまっ・・必死！笑えるっ」

ぷっと吹いて笑い転げそうな男に訝しむ

「・・・帰ってくるよ？」

「いーや。帰ってこない。お前一人じゃん 」

「！！・・なん・・で・・しっ・・てる・・の？・・」

恐怖を顕にした彼女はワナワナと震え出す