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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第2章 蓮野に降る雪
そうなれば、あんたは身一つで棄てられちまう。後は墜ちるところまで墜ちるだけさ。男に棄てられた女が辿る末路なんて、知れてるよ? あんた、働いたことなんてろくにないだろ? そんな女にできることと言やア、自分の身体を切り売りするくらいのもんだ」
あまりの言い様に、サヨンは固まっていた。
だが、女将の言い分は何も間違ってはいない。それが現実なのだから。
サヨンのような苦労知らずの娘が世間に一人で放り出されて、生きてゆけるはずがない。
あまりの言い様に、サヨンは固まっていた。
だが、女将の言い分は何も間違ってはいない。それが現実なのだから。
サヨンのような苦労知らずの娘が世間に一人で放り出されて、生きてゆけるはずがない。