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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
「今になって、やっと気づきましたか。本当に世間知らずというか、呑気な女ですね。男が何の見返りもなく女を助けたりするものですか。俺はあなたを自分のものにするために、ここまで連れてきたんですよ」
「私は物じゃない。そんなに簡単にあなたの所有物になったりはしないわ」
 あまりの言い草に言い返すと、トンジュは馬鹿にしたような笑みを返してきた。
「そんな強情をいつまで張っていられますかね。言ったでしょう、女を大人しくさせる方法は色々あると」
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