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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村

「流行病(はやりやまい)が村を襲ったのです。手の打ちようがなかった。それほどの大被害でした。まず年寄りや幼い子ども、弱い者たちから次々に倒れてゆき、気がついてみたら、元々少なかった村人の数は数えるほどになっていた」
「村の人たちは町の名医でも太刀打ちできないほどの薬草の知識を持っていたのに、その知識をうまく活用できなかったのかしら」
「駄目でしたね。あの流行病は質が悪すぎた。仮にあの病に効く薬草を知っている人がいたとしても、既に薬草を探しにゆくだけの体力がなかったのかもしれない」
「村の人たちは町の名医でも太刀打ちできないほどの薬草の知識を持っていたのに、その知識をうまく活用できなかったのかしら」
「駄目でしたね。あの流行病は質が悪すぎた。仮にあの病に効く薬草を知っている人がいたとしても、既に薬草を探しにゆくだけの体力がなかったのかもしれない」

