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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村

「放っておいても、村は遠からず自滅したでしょう。何しろ下界とここは見えない帳で分断されているようなものだ。麓の人間は、村人の導きがなければ、けして村までは辿り着けないし、刻が経ってしまえば、ここの人々は一人残らずその流行病で亡くなっていたはずです。それだけ完璧に隔絶され、行き来がないのだから、病が麓の町や村までひろがる可能性は断じてなかった」
「トンジュ、麓の人だけではここまで来られなかったのなら、どのような手を使って、役人は村を焼き払いにきたの?」
「トンジュ、麓の人だけではここまで来られなかったのなら、どのような手を使って、役人は村を焼き払いにきたの?」

