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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村

トンジュがわざとらしい溜息をついた。
「仮にもコ商団の大行首コ・ヨンセさまのご息女が使うような言葉ではありませんね。良いですか、良家の令嬢は下品な言葉は使わないものですよ。一体、どこでそんないけない台詞を憶えたのですか?」
半ば本気半ば真剣に滔々と述べる彼を見ていると、どうも自分より一歳年下だとは思えないサヨンである。
サヨンがお嬢さま育ちの世間知らずだからということもあるだろうが、世慣れたトンジュの方がよほど年上のように思えた。
「仮にもコ商団の大行首コ・ヨンセさまのご息女が使うような言葉ではありませんね。良いですか、良家の令嬢は下品な言葉は使わないものですよ。一体、どこでそんないけない台詞を憶えたのですか?」
半ば本気半ば真剣に滔々と述べる彼を見ていると、どうも自分より一歳年下だとは思えないサヨンである。
サヨンがお嬢さま育ちの世間知らずだからということもあるだろうが、世慣れたトンジュの方がよほど年上のように思えた。

