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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第4章 涙月
 ―殴られる!
 刹那、眼を瞑ったが、身体のどこにも衝撃はなかった。恐る恐る眼を開くと、トンジュがニヤついている。
「まあ、良い。お仕置きは、これからたっぷりと時間をかければ良いしな。女は可愛がってやるものだ」
 いきなり唇を塞がれ、サヨンは身を強ばらせた。離れようとしても、大きな手で後頭部を押さえ込まれ、身動きもままならない。
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