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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第6章 運命を賭ける瞬間(とき)
「あの時、お前さんが儂の眼の前にただ金を積むことだけを主張したなら、儂はけしてこ町中の草鞋を集めようとは思わなかった。これしきのこと、お安いご用だ。その代わり、約束は必ず守って貰うぞ」
 主人の視線がサヨンからトンジュに移った。
「そっちが例の薬草の知識とやらを持っている人かい? 何でも名医も匙を投げた重病人を助けたとかいう人だね?」
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