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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第2章 蓮野に降る雪
「このままあなたと行っても、迷惑になるだけだし、ここからは私一人で行こうと思うの。ここまで一緒に来て下さって、本当に感謝しています」
「お嬢さん、俺は確かにお屋敷を出て、自由の身になりたいと言いました。あなたの心に負担をかけないために、お嬢さんのせいじゃないともね。でも、それは、はっきり言えば、お嬢さんのためにしたことでもあったんですよ? すべてを棄てた俺に、あなたはそんなことが言えるんですか? ここからは俺一人で行けと?」
「お嬢さん、俺は確かにお屋敷を出て、自由の身になりたいと言いました。あなたの心に負担をかけないために、お嬢さんのせいじゃないともね。でも、それは、はっきり言えば、お嬢さんのためにしたことでもあったんですよ? すべてを棄てた俺に、あなたはそんなことが言えるんですか? ここからは俺一人で行けと?」