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とあるオクサマのニチジョウ
第2章 来訪者とオクサマ
 
「も、もおっ……回覧板を届けに来ただけなのに……」

 火照りが冷め切らずに、僅かに赤らんだ頬を膨らませた杏子。

「あらあらぁ…。でもぉ、ノリノリだったじゃなぁい?」

「む、むぅ………」

 しかし、ニヤッと笑みを浮かべた恭子を前に言葉を詰まらせた。

 言い返そうにも図星だった事に、顔を赤らめるしかなかった杏子。

「し、知らないっ」

 ニヤニヤとした恭子の視線に耐え切れず、勢いよく立ち上がるとリビングの扉へと脚を進めた。

「あっ…。あ、アンズちゃんっ!?」

 恭子の慌てた声など聞く耳を持たず、勢い良く扉を開けて姿を消した。

「あ………。あーあ………」

 恭子はフローリングの床の上で、ペタッと尻を着けて女の子座りに声を洩らす。

 その姿は快感に溺れていた時と変わらず、汗に塗れた全裸の儘。

 整えられた黒い陰毛も、ワレメから溢れ出したイヤらしいおツユて強張りを見せている。

 双頭バイブがガタガタと音を立てて床の上で跳ねていた。

「…きゃあぁぁぁっ!」

 杏子の女の娘らしい悲鳴が聞こえ、ドタドタと走る物音。

 次の瞬間には勢いよくリビングの扉が開かれ、そこには蒼褪めた表情の杏子が立っていた。

「きょ、恭子…姉ぇ………」

「…アンズちゃん、おかえりぃ」

 ニコッと笑みを浮かべた全裸の恭子の視界には、全裸の杏子の姿があった。

「ちゃんと洋服着なきゃぁ…」

 恭子のツッコミに、杏子は顔色を青から赤へと変えたのだった。
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