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目が覚めたら。
第5章 変態王子が暴走しました。
 
 ナツに見られている。
 
 ナツに嗅がれている。

 ナツに舐められている。


 あぁ……魔のトリプル羞恥プレイ。

 恥ずかしくてたまらないのに、なんで昂奮しているんだあたしの体。


 お願い、あたしの中でカチカチスイッチ入っていかないで。

 あたしの中の、あの好色な"あたし"を目覚めさせないで。


 一度戻した理性は、必死に暴走する本能を抑圧しようとするが、抑圧しきれない早さでナツに煽られていく。

 焦れったい刺激に、ショーツの奥の秘唇がひくついているのがわかる。

 その変化を隠そうとしても、間近にいるナツには隠しきれない。


「しーちゃん……んっ……すごい濡れ濡れ……。透けちゃってる……。そんなに昂奮していたの……? ねぇ……すごい溝できちゃってる」


 嬉しそうな声と共に、秘部になにかがゆっくり上下に動く。

 熱い息とともにくねくねと動くそれは……舌?

 
 卑猥な場面を想像すればするほど声が出そうになって、あたしは机に額を擦りつけるようにしながら、必死に手を噛んだ。


「しーちゃん、このままだと風邪ひいちゃうから……とっちゃうよ?」


 最後の砦がナツの手により壊れそうになるのを、あたしはやだやだと……周囲に聞かれないような声音で抵抗し、内股に力を入れ片手でショーツが動かないよう押さえ込んだが……。


「しーちゃん。このショーツ、紐だってこと忘れてた?」


 忘れていた。

 慣れないものを着たのに、フロントホック同様忘れていた。


 ナツは両端の紐を難なく解き、逆に股間を押さえるあたしの手をショーツでくるむように紐で縛ってしまう。


 悪戯っ子の笑い声。

 あたしは慌てて反対側の手でそれを解こうとするが、見えないところで結び目を解くのは難しい。しかも単純な玉結びでもないようで、どうなっているのかまるでわからない。

 ハル兄が褒め称えていた怪しい館で鍛えられたのだろうか。解こうとすれば結び目が固くなっている気がする。

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