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不器用なくちびる
第17章 【椎名 12才】
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ハァッ…ハァッ…ハァッ…
「美優…どこだ…美優…」
ここにも…ここにもいない…
どこだ…美優…
兄ちゃん!って出てきてくれよ…
ガバッ!
ハァッ…ハァッ…ハァッ…
「また…あの夢か…勘弁…してくれ…」
人形のように動かなくなった美優。
それを見たあの日以来…
俺はベッドに横になって眠っていない。
夢が…怖いんだ…
部屋を出て静かな階段を降りる。
学校なんて面倒くせ〜けど、
入学式ぐらい出ねぇとうるさいからな。
親以外の周りの大人たちが…
「美優、行ってきます。
兄ちゃん中学生になったぞ…
兄ちゃんだけ…ごめんな…」
話しかけながら触れた美優の写真は
ひんやりと冷たかった。
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ハァッ…ハァッ…ハァッ…
「美優…どこだ…美優…」
ここにも…ここにもいない…
どこだ…美優…
兄ちゃん!って出てきてくれよ…
ガバッ!
ハァッ…ハァッ…ハァッ…
「また…あの夢か…勘弁…してくれ…」
人形のように動かなくなった美優。
それを見たあの日以来…
俺はベッドに横になって眠っていない。
夢が…怖いんだ…
部屋を出て静かな階段を降りる。
学校なんて面倒くせ〜けど、
入学式ぐらい出ねぇとうるさいからな。
親以外の周りの大人たちが…
「美優、行ってきます。
兄ちゃん中学生になったぞ…
兄ちゃんだけ…ごめんな…」
話しかけながら触れた美優の写真は
ひんやりと冷たかった。