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不器用なくちびる
第23章 【栞 23才】
「は、あ…栞…なんていうのかな…
この、でこぼこが絡みつ…」
「ダメっ!いいよ、言わなくていいよ〜
恥ずかしいから…!」
稜くんはちょっとムッとした顔をする。
「んっ…言わせてよ…
他の人に教えたらイヤだろ?」
「当たり前だよ…///」
そんな会話をしながらも
着実に昇り始める私。
稜くん…愛してるよ…
でも、一日に何度もその言葉を
口にしてくれる稜くんとは逆に
私はその言葉からは
遠ざかってしまっていた。
だって…恥ずかしいし…