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可愛いヒモの育て方。
第19章 キズ

 それがエゴなのはわかってる。麻人はそんなの、望んでいないかもしれない。母親のことだって、彼が隠したがってたことを私が無理矢理聞き出しただけだ。
 でもそんなの、麻人だって同じだ。マサルのことも隠したかった。昔の男のたった一言を引きずって、うじうじ悩んでいたみっともない自分をさらけ出したくなんかなかったのに。
 そんな私の気持ちなんかお構いなしに、麻人は私の本音を探ろうとしてきた。

「麻人は、ずるい……」

 なのに自分の気持ちや本音は隠してばかり。屈託のない笑みに、いつも騙されそうになる。

「……なんで?」

 独りごちるように呟く私に、麻人は短くそう聞いてくる。

「なんで友梨香さんは、俺のことにそんなに必死になるの? 前も、母さんの留守電聞いて泣いてたでしょ? ……今も声震えてる」

 指摘され、こらえていた嗚咽が小さく洩れた。同時に、手のひらが白くなるほど携帯を強く握りしめていたことにも気付いた。
 目の奥が熱い。

「そんなの、決まってるじゃん」

 泣いたり、怒ったり、笑ったり。こんなに感情的になるのは、きっと麻人だけだ。そんな理由、一つしかない。
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