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可愛いヒモの育て方。
第19章 キズ

「……もう。ここ、病院だってば」

 麻人は苦笑しながら、そっと私の胸を押した。

「ごめん……」

 ほっとしてつい大声で呼んだり抱きついてしまったけど、確かにここは真夜中の病院。他の患者さんは寝ている。迷惑極まりない行動だった。
 麻人はバイトの制服に、黒いパーカーを羽織っただけの格好だった。きっと店から慌てて直行したから。

「お母さん、は?」
「……今はその中で眠ってます」

 そう言って、後ろの部屋にちらりと視線を向ける。
 それきり黙ってしまった麻人に、どう聞こうか迷った。
 一番気になるのはやっぱり、麻人のお母さんが病院に運ばれた理由だ。事故や病気での緊急事態を想像していた私は、集中治療室やオペ室にいるものと思っていた。だけど麻人の母親は、個室で眠っているという。
 麻人の様子から見ても、電話で言っていたように、本当にたいしたことなかったのだろうか。

「ねえ、お母さんはどうして……」

 迷った末、直球で聞こうと口を開きかけた時。
 私は麻人の首に、細くて赤い傷のようなものを見つけて口をつぐんだ。

「それ、どうしたの?」
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