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第21章 好きな人

　思わぬ提案に、私は目を見開いた。
　口だけで？　それは口淫をしろということ？

「無理だよ……っ」

　こんな状態で、麻人を口だけでイカせるなんて、そんな器用なことできない。

「大丈夫」

　麻人の指が、私の唇に触れる。二本の指が肉を割り、口内へと押し入った。とっさに舌で押し返そうしたら、指で舌を押さえ込まれて阻まれてしまった。

「ふぅっ」

　二本から三本に増やされた指を、強引にくわえさせられる。
　喉の奥まで突っ込まれ、苦しさに涙がにじむ。

「これくらいの大きさだから」
「むう……っ」

　つらいって！
　膝立ちの私に合わせて同じように膝立ちしてくれていた麻人は、私の口から指を抜くと私の前で立ち上がり、スウェットとボクサーパンツを下ろした。
　勃起した麻人のを口元に突きつけられて、かぁっと頬が熱を持つ。

「ほら、舐めて。友梨香さんこれ好きでしょ？」

　口調はいつも通り優しいのが、むかつく。
　私はおそるおそる、麻人のものに舌を伸ばした。手が使えないと、上手くくわえられない。どうしようか迷っていると、棒の先を麻人が掴み、私の口へと押し込んできた。