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第1章 チンコに３つのホクロがある男　前編

なんとかこの任務から逃れたい…

「被害者は…犯人の顔を見てないんですか？」
私は別の手がかりについて黒岩さんに尋ねます。

「サングラスとヒゲで変装してたんや」

「被害者の携帯との通信記録は…」

「犯人はPCメールでプロキシや」

「えっ？どういう意味ですか？」

「通信記録からは犯人の身元は
分からんってことや」

「そうですか〜」

「自分の任務が嫌なんか？」
私の心を見透かしたように黒岩さんが尋ねます。

「あ…は…はい…」
私はおずおずと答えます。

「お前も刑事や！デカ魂を見せんかい！」

「デカ魂？」

「どんなことをしても犯人を逮捕しようという
根性や！」