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イヤよイヤよも好きのうち
第7章 にいづま
『早川さん?』
黙って俯く俺に問いかける、奥さん。
いくら草食系でも、慣れたパートナーとは違って、よく知りもしない可愛い女が、あられもない姿なのには、簡単に欲情するのだ。
とにかく、帰るしかない。
『俺は男ですよ。そんな格好で近づいて。油断も隙もあったもんじゃない。』
ちょっと、声を荒げてみた。
さすがに鈍感な奥さんでも、身の危険を感じて手を離すだろう───
ぎゅうぅぅぅ
ん何故!掴まる腕に力がこもる?
『大丈夫…主人も信頼してるシンジ先輩ですもの。桃香も信用してます…』
…違う。
そうじゃなくて、帰りたいんすよ、俺は!
『信用?俺をよく知りもしないで?俺はね…奥さんと一発ヤリたいと思ってるんですよ?』
さぁーーーどうだ!
さすがに、こんなあからさまに下心を口にすれば、帰したくなるでしょう!この際、平手打ちくらいは覚悟の上だ!来い!