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イヤよイヤよも好きのうち
第9章 がっきゅういいん
『それでさ、蔭山。その…体の方はどうかな?』
昨夜の……っていうか、朝方までだけど//
抱き合ってた時のことを少し思い出し、俺は一人、こっぱずかしくなった。
『無理はしなくていいんだけど…せっかくだし、その…少しだけでも文化祭一緒に回らねぇ?どっか行きたいとことかあるかな……?』
起きてはいるっぽいのに、みやびはちっとも振り向いてくれない。やっぱり無理させすぎたのかな…
『あのさ。辛いなら帰り送ってくから//それまでゆっくり、休んでおけよ?』
『………。』
『…なあ、聞いてる蔭山?』
『………。』
なんでだろ。みやび、全然返事しないな?
『蔭、、…………みやび。』
『………。』
『なんだよ…もしかして拗ねてんのか?仕方ねーじゃんか、皆の前ではいつも通り、蔭山って呼んどかねーと。昨日の今日で怪しまれるだろ。』
『………。』
『まー…//俺はいいんだけどな、別にバレても…』
言いながら、また一人で照れる。
なんつーか…こんな嬉しい気持ち、さっさとクラス中にバレりゃいいのにって俺は思うんだ。みやびは…?みやびは俺のこと、彼氏って周りに知られたくないのかな…?
『……それって、二人は付き合ってるってこと?』
『は?なんだよその言い方。昨日はすげー積極的に…あ、あんなことやこんなことまでして…って!まさか今さら嫌になった、とか言わねーよな?!』
『え…何ソレ?!
あんた達一体、昨日は何をしたわけ?!』
ガバッと勢いよく振り向いてきたそいつは…みやびじゃなかった。この女子は、うちのクラスの女子だ。え、……じゃあ、みやびは???
シャッ!
『ちょっとマサ!間違えてんじゃないわよ!』
怒号と共に、背中のカーテンが開く。
俺の正面にいるのは、クラスで一番噂好きの女子。
背後に、みやび。
これを機に、俺たちの交際はまたたく間にふれまわれ…
今日が終わる頃には、見事。クラス中どころか学年中に広まってしまった。
これも文化祭マジック!!……か?笑